21日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.43%安の31414.52ポイントだった。中国企業指数は0.60%安の12521.55ポイント。メインボードの売買代金は概算で1528億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の欧米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付くと、中盤までプラス圏で推移した。香港上場企業の決算発表が佳境を迎える中、好決算や業績見通しを手がかりとした買いが入り、指数は一時、節目の32000ポイントに近づく場面もみられた。ただ、2月上旬以来の高値水準まで上昇したこともあり、その後は目先の利益を確定する売りが優勢。本土市場が後場に入って失速したことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表などを前にした様子見ムードが漂う中、終盤にマイナス圏に沈んだ。
ハンセン指数構成銘柄では、前引け後に決算発表を行った吉利汽車(
00175)が安い。本土保険大手の中国平安保険(
02318)や、大引け後に決算発表を控えるIT大手のテンセント(
00700)が後場に入って急落。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も大きく売られた。半面、前日に好決算を発表した華潤置地(
01109)をはじめ、中国海外発展(
00688)や碧桂園(
02007)といった不動産株が大幅上昇。原油高が好感されてシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)も高い。パソコン大手のレノボグループ(
00992)も買われた。
H株では、前日の決算発表で市場予想を下回った保険大手の新華人寿保険(
01336)やネット保険の衆安在線財産保険(
06060)が大幅安。中国太平洋保険(
02601)や中国人民財産保険(
02328)といった保険株も安い。非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)、建材株の中国建材(
03323)も軟調に推移した。半面、不動産株の万科企業(
02202)が高い。風力発電設備メーカーの新疆金風科技(
02208)、前日に決算を発表した鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(
00323)も買われた。