19日の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.15%高の25174.87ポイントだった。H株指数は0.04%安の10267.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で701億2300万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いた後、おおむねプラス圏でもみ合った。序盤は前日終値を割り込む場面もあったが、下値は堅かった。前日にNY市場でダウ平均が反発したことや、トランプ米大統領とロシアを巡る疑惑が深まっているものの、現段階で弾劾される可能性は低いとの見方からリスク回避の姿勢がやや後退。ハンセン指数が前日まで3日続落しただけに、自律反発を狙った買いも相場を支えた。後場前半には一時0.5%高付近まで上昇したが、同水準で伸び悩むと、大引けにかけて上げ幅を縮小した。指数は依然として1年10カ月ぶりの高値圏で推移しており、上値追いには投資家が慎重だった。
ハンセン指数構成銘柄では、四半期決算が予想上振れのIT大手、テンセント(
00700)が続伸し、指数を押し上げた。華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)など本土不動産株の上昇が目立った。国家統計局が前日に発表した4月の住宅価格統計で上昇率が縮小した都市が増えたことを受け、不動産市場引き締め強化への警戒感が一服し、買いを誘った。中国銀行(
03988)の子会社で香港における人民元決済銀行の中銀香港(
02388)も続伸。半面、2016年期末配当と特別配当がきょう権利落ちとなった香港鉄道事業者の香港鉄路(
00066)が大幅反落。石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、香港公益株の中電控股(
00002)も軟調だった。
H株では、油田サービスのシノペック石油工程技術服務(
01033)、中海油田服務(
02883)が大幅高。中国が南シナ海で「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートの試験採掘に成功したことが買い材料視された。アンガン・スチール(
00347)、馬鞍山鋼鉄(
00323)など鉄鋼も堅調。半面、金相場の反落を嫌気して産金株の霊宝黄金(
03330)、招金鉱業(
01818)が売られた。