22日前場の香港株式市場でハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.84%安の27874.64ポイントだった。H株指数は0.87%安の11100.63ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で529億1200万HKドル。
ハンセン指数は終始軟調に推移した。心理的節目の28000ポイントを割り込んで寄り付いた後、もみ合いながら下げ幅を広げた。米国の年内利上げ観測が強まる中、米ドル高や米長期金利の先高観を受けた新興国市場からの資金流出懸念に加え、米格付け会社のS&Pグローバル・レーティングが中国の長期国債格付けと香港の長期債務格付をそれぞれ1段階引き下げことが投資家心理を悪化させた。北朝鮮が太平洋上で水爆実験を実施する可能性が伝わり、地政学的リスクを巡る緊張感も再び意識されている。週末を控え、運用リスクを回避する動きが優勢となった。
個別では幅広い銘柄に売りが入り、ハンセン指数構成銘柄で上昇は前日に下げがきつかった新世界発展(
00017)の1銘柄のみ。今月に入ってから株価の上昇が大きかった本土不動産株の華潤置地(
01109)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)の下落が目立った。港湾運営の招商局港口(
00144)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も安い。長江実業集団(
01113)、恒基兆業地産(
00012)など米利上げの影響を受けやすい香港不動産株が続落している。時価総額上位のテンセント(
00700)、欧州金融のHSBC(
00005)、本土銀行大手の中国建設銀行(
00939)がそろって軟調に推移した。