21日の香港株式市場でハンセン指数は小反落。終値は前日比0.06%安の24042.02ポイントだった。H株指数は0.06%安の10050.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で611億2600万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、後場半ばまでプラス圏でもみ合った。米財務長官の発言を手掛かりにトランプ政権の掲げる税制改革への期待が再燃したことを受けて前日のNY市場でダウ平均が3日ぶりに反発し、香港市場でもこの流れを引き継ぎ買いが先行。ただ、フランス大統領選挙の1回目の投票を23日に控えて欧州政治の先行き不透明感が根強く、投資家は積極的にリスクを取りにくい状況。週末要因も加わり、指数は終盤にマイナス圏に沈み、もみ合いながらきょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)など本土不動産株が安い。前日に高かった吉利汽車(
00175)、チャイナ・ユニコム(
00762)が反落した。信和置業(
00083)、ワーフ(
00004)など香港地場系銘柄の一角も軟調。半面、前日のNY市場でハイテク株比率が高いナスダック指数が約3週間ぶりに過去最高値で終えたことを好感し、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)やパソコン世界大手のレノボグループ(
00992)が高い。交通銀行(
03328)、中国銀行(
03988)など本土銀行株が堅調。前日に逆行安だった香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)が反発した。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、16銘柄が上昇、3銘柄が変わらず、31銘柄が下落した。
H株では、重慶鋼鉄(
01053)が27%超の大幅安。金融会社への事業転換を目指した資産再編について、会社側が難航する可能性があるとの見方を示したことが嫌気された。「雄安新区」関連の天津創業環保(
01065)やアルミ大手の中国アルミ(
02600)も安い。半面、2017年1−3月期決算の黒字転換見通しを発表した中国中材(
01893)が上昇したほか、航空大手の中国国際航空(
00753)、中国版ゆうちょ銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)が買われた。H株指数を構成する40銘柄のうち、12銘柄が上昇、3銘柄が変わらず、25銘柄が下落した。