週明け23日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前営業日比0.64%安の28305.88ポイントだった。H株指数は0.58%安の11491.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で913億9600万HKドル。
ハンセン指数は続伸して寄り付いた直後に下げに転じ、マイナス圏の狭いレンジでもみ合った。米上院が19日に2018年度の予算決議案を可決したことで税制改革の実現期待が高まり、米ドル相場と米長期金利が上昇。香港を含む新興国市場からの資金流出を懸念する売りが次第に優勢となった。中国共産党大会後の軟調相場も警戒されたもよう。もっとも、安値圏では前週末の米株高や中国本土系銘柄の好業績見通しを好感する買いが入り、下値は限られた。セクター別では銀行やエネルギー資源、不動産が下げた半面、本土系保険が上げた。
個別では、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)が大幅に続落。中国4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)と中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)も軒並み下げ、相場の重荷となった。9月の第4世代(4G)携帯電話の加入純増数が前月から54.6%減少したチャイナ・モバイル(
00941)も下落。前週末に高かった自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は反落した。一方、生保大手の中国人寿保険(
02628)が3.46%高。2017年1−9月期決算が95%増益となる見通しを発表し、買いを集めた。港湾大手の招商局港口(
00144)、米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)は続伸した。
H株では、1−9月期決算が20%減益だった株洲中車時代電気(
03898)が7%超の大幅安。親会社の中国中車(
01766)も安い。通信機器メーカーの中興通訊(
00763)、電気自動車メーカーのBYD(
01211)の下げがきつい。一方、油井管・石油掘削機メーカーの山東墨龍石油機械(
00568)が大幅高。1−9月期決算で純利益が倍増した上、12月本決算で黒字転換を果たす見通しが好感された。広州白雲山医薬(
00874)と中国中材(
01893)はともに1−9月期の大幅増益を受けた買いが入った。