28日の香港市場は強弱材料が入り混じる中、神経質な展開が予想される。27日のNY市場は、ダウ平均が好決算期待を背景にテクノロジー株が上昇し反発。ただ上値は重かった。トランプ米政権が発表した税制改革案はほぼ想定通りの内容だった上、大型減税の財源に不透明感があり、議会との調整難航や実施の遅れが意識された。香港市場でもトランプ政権の経済政策への期待が後退し、相場の重しになる可能性がある。一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合が前日に過去最高値を更新したことを好感した関連株への買いが相場を支えそうだ。
このほか、ハンセン指数は前日に4日続伸し、2015年7月24日以来、1年9カ月ぶりの高値を付けた後で目先の利益を確定する売りが出やすい環境。一方、四半期決算の発表や業績結果を手掛かりとした個別物色が活発になると予想される。きょうはハンセン指数構成銘柄の中国農業銀行(
01288)、中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)などが2017年1−3月期決算を発表する。
なお27日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。HSBC(
00005)、テンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)などが香港終値を上回って引けた半面、チャイナ・モバイル(
00941)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)などが下回った。