15日前場の香港株式市場でハンセン指数は7営業日ぶりに反落した。前場終値は前日比0.90%安の31256.32ポイントだった。中国企業指数は0.71%安の12455.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で570億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いたが、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。前日まで6営業日続伸しただけに、目先の利益をいったん確定する売りが優勢。米長期金利が再び3%の大台に乗せたことや、午前中に発表された中国の4月小売売上高と1−4月固定資産投資の伸びが低水準にとどまったことも投資家心理を悪化させ、指数は次第に下げ幅を拡大した。もっとも、31200ポイント付近では底堅さをみせている。
個別では、時価総額の大きいIT大手のテンセント(
00700)が2%超の下落となり、相場を押し下げた。2018年1−3月決算発表をあすに控え、持ち高調整の売りが重しとなった。中国大手国有銀行の中国工商銀行(
01398)も安い。A株のMSCI 新興国指数への採用が決まったが、材料出尽くし感から利益確定売りが出たもよう。1−3月決算が予想を下振れたスマホ部品大手の瑞声科技(
02018)が大幅に続落したほか、同業の舜宇光学科技(
02382)が反落。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)も売られた。半面、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が逆行高。前日に逆行安の碧桂園(
02007)が反発した。信和置業(
00083)、恒隆地産(
00101)など香港不動産株の一角が堅調。