20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.25%高の3378.65ポイントだった。深セン成分指数は0.44%高の11238.88ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3627億7300万元となった。
上海総合指数は安く始まったものの、中盤に切り返した。大引けにかけて上げ幅を広げ、結局きょうの高値圏で取引を終えた。前日発表の7−9月期の実質国内総生産(GDP)や1−9月固定資産投資の伸び率が鈍化したことで、序盤は景気の先行きを懸念する売りが先行した。上海市トップの韓正・党委書記が前日の記者会見で、自由貿易試験区から一段と規制を緩和する「自由貿易港」の設立を計画していると述べたと伝わり、関連銘柄が軒並み急騰。上海市政府系国有企業や上海ディズニーランド、上海以外の自由貿易試験区の関連にも買いが波及し、相場を押し上げた。セクター別では港湾・海運と国際貿易、非鉄金属が全面高。鉄鋼や製紙・印刷も高い。半面、保険や銀行、酒造が下げた。
A株市場では、港湾株の上昇が目立った。上海国際港務(
600018)が制限値幅の上限(ストップ高)まで買い進まれたほか、秦皇島港(
601326)、寧波舟山港(
601018)が上昇した。生体認証システム会社の深セン市匯頂科技(
603160)、車載用電池に使われるニッケルやコバルトの交渉権益を持つ洛陽モリブデン(
603993)が高い。宅配最大手の順豊控股(
002352)、電気自動車メーカーのBYD(
002594)も買われた。一方、大型金融株の中国工商銀行(
601398)や中国人寿保険(
601628)、石油株のペトロチャイナ(
601857)、白酒大手の貴州茅台酒(
600519)が売られ、相場の重荷だった。
上海B株指数は1.69%高の352.89ポイント、深センB株指数は0.66%高の1206.21ポイントとともに5日ぶりに反発した。