20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.04%高の3172.10ポイントだった。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で4649億1700万元。
上海総合指数は方向感に欠けた。安く寄り付いた後、前場は前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、後場は一時下げ足を速めた。ただ、前日と同様に3150ポイント付近で下げ渋り、底堅さを確認すると再び急速に下げ幅を縮小。終盤は前日終値付近でもみ合いながら、かろうじてプラスで引けた。前日まで4営業日続落し、約2カ月ぶりの安値水準にあるだけに自律反発を狙った買いが入りやすかったほか、国務院(内閣に相当)が19日の常務会議で3800億元規模の減税を決定したことも投資家心理をある程度支えた。ただ、北朝鮮を巡る地政学的リスクや中国金融当局による監督・管理の全面強化に対する警戒感が根強く、地合いの弱い状況が続いている。
A株市場では、貴州茅台酒(
600519)、瀘州老窖(
000568)など酒造株や、康美薬業(
600518)、雲南白薬集団(
000538)など医薬株が高い。上海国際モーターショーが開催される中、上海汽車集団(
600104)、広州汽車集団(
601238)など自動車が買われた。中国建築(
601668)、中国交通建設(
601800)、中国鉄建(
601186)などインフラ建設も堅調。半面、「雄安新区」関連株の一角が売りに押された。北京金隅(
601992)が一時ストップ安を付けたほか、河鋼(
000709)、華夏幸福基業(
600340)なども大幅安。19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が大幅に3日続落したことを受け、ペトロチャイナ(
601857)など石油株もさえない。
深セン成分指数は0.10%高の10359.09ポイントと5営業日ぶりに反発。上海B株指数は0.08%高の336.99ポイントと反発、深センB株指数は0.28%安の1139.41ポイントと続落した。