10日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.02%安の28682.25ポイントだった。中国企業指数は0.53%高の10824.97ポイント。メインボードの売買代金は概算で986億5900万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継いで高く始まったものの、次第に上げ幅を縮小。米中間の貿易戦争の先行きに対する不安がくすぶるなか、大引け間際にマイナス圏に沈んだ。米国と中国が互いの輸入品に対する追加関税を6日に発動した後は新たな悪材料が出ていなかったため、序盤は買いが先行。ただ、心理的節目の29000ポイントに接近する水準で上値の重さが意識されると、上昇の勢いが次第に失速した。セクター別では食品・飲料やIT、公共事業が下げた半面、石油、素材、カジノが上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国インターネット大手のテンセント(
00700)が大幅に反落し、1銘柄で同指数を69ポイント超押し下げた。前日高かった石薬集団(
01093)は大きく売られた。食品・飲料株の中国蒙牛乳業(
02319)と万洲国際(
00288)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)と瑞声科技(
02018)も安い。半面、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)とペトロチャイナ(
00857)の大幅続伸が目立った。大型銀行株の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、HSBC(
00005)も上昇し、一定の下支えとなった。前日大引け後に発表した6月の新車販売台数が前年同月比45%増だった吉利汽車(
00175)が高い。
中国スマホ大手の小米集団(
01810)が13.10%高。上場初日だった前日は公開価格比1.2%安で引けたが、ハンセン総合指数などへの採用が決まり、買い戻された。H株では、2018年6月中間決算で純利益が前年同期に比べ80−100%増加する見通しを明らかにした安徽コンチセメント(
00914)、中国版郵貯銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)が大きく買われた。一方、通信機器メーカーの中興通訊(
00763)、6月の新車販売台数が前年同月比3.5%減った長城汽車(
02333)の下げがきつい。