■ササ・インターナショナル（00178）：2018年3月本決算をきょう発表する。ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想は、純利益が4億900万HKドル、EPSが0.14HKドル。

■チャイナ・テレコム（00728）：2018年5月末の携帯電話サービスの加入件数は2億7613万件となり、前月末から526万件増加した。うち第4世代（4G）のサービス加入件数は2億1164万件で、同月の加入純増数は前月比5.8％減の552万件だった。

■江蘇高速道路（00177）：親会社などと広告会社を共同設立する。登録資本金は2億元で、江蘇高速道路は30％を現金で出資する。

　21日の香港市場は神経質な展開か。米通商政策や中国金融政策に不透明感が強まるなか、相場の方向感は乏しいと予想する。米連邦準備理事会（FRB）のパウエル議長は20日、ポルトガルで欧州中央銀行（ECB）が開いたフォーラムで利上げ継続に積極的な姿勢を示すと同時に、貿易摩擦の激化が世界経済に与える打撃に懸念を表明した。同日、トランプ米大統領が新たな通商合意について早急に発表する意向を明らかにしたと伝わった。合意の相手国には言及しておらず、内容を見極めたい投資家が積極的な売買を見送る可能性がある。20日のNY株式相場はダウ平均が7営業日続落だったものの、ハイテク株主体のナスダック総合は反発し、4営業日ぶりに史上最高値を更新した。

　一方、中国では19日に本土株式相場が急落したことを受け、中国人民銀行（中央銀行）が追加の預金準備率引き下げに踏み切るとの観測が浮上している。国務院（内閣に相当）が20日開いた常務会議で、中小企業の資金繰り支援を目的に「預金準備率引き下げなどの政策手段」を用いる措置などを決めた。人民銀が19日に中期貸出制度（MLF）を通じて2000億元を商業銀行に供給したことについても、市場では「預金準備率引き下げへの地ならし」（香港経済日報）との見方がある。

　20日の香港株の米国預託証券（ADR）は高安まちまち。欧州の銀行最大手HSBC（00005）や香港系不動産デベロッパーの新鴻基地産（00016）、消費財株の恒安国際集団（01044）が香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント（00700）、アジアの生保大手のAIAグループ（01299）、本土系不動産デベロッパーの中国海外発展（00688）が下回って引けた。なお、きょうは化粧品小売チェーンのササ・インターナショナル（00178）が2018年3月本決算を発表する。

　香港証券取引所は20日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（深）」（深センコネクト・サウスバウンド）の取引状況は次の通り。

■港股通（深セン→香港）
　当日の売買代金　39億4817万HKドル
　　　　　買い代金　21億7910万HKドル
　　　　　売り代金　17億6907万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

                                  売買代金 買い代金

  1 中興通訊（00763）                    306       89

  2 ﾃﾝｾﾝﾄ（00700）                       163       91

  3 金斯瑞生物科技（01548）              153      100

  4 華潤ﾋﾞｰﾙ（00291）                    112       74

  5 澳門博彩控股（00880）                 99       92

  6 舜宇光学科技（02382）                 92       77

  7 SMIC（00981）                         70       34

  8 阿里健康（00241）                     66       48

  9 金蝶国際ｿﾌﾄ（00268）                  63       43

 10 中国人民保険（01339）                 61        7
   *金額単位は百万HKドル