17日の香港株式市場でハンセン指数は4営業日続落。終値は前日比0.83%安の30062.75ポイントだった。中国企業指数は0.90%安の11900.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で1171億9000万HKドルだった。
ハンセン指数は前場が前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、後場に入るとじりじりと下げ幅を拡大した。米商務省が中興通訊(
00763)に対する米国製品の輸出禁止措置を発表したことを受けて、米中貿易摩擦の深刻化への警戒感が再び高まり、地合いを悪化させた。特に半導体などは米輸入品に対する依存度が高く、この分野で米中の紛争が激化すれば中国の電子、IT産業が深刻な影響を受けるとの見方が出ている。本土市場で上海総合指数が大引けにかけて急落したことも売りに拍車をかけた。なお、本土から相互取引を通じた香港株売買がきょうで4営業日連続の売り越しとなった。
ハンセン指数構成銘柄では、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)が大幅安。IT大手のテンセント(
00700)、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)、中国工商銀行(
01398)が売られ、指数を押し下げた。中国本土で不動産税法草案の大枠が出来上がり、各地で意見を集約しているとの報道を受け、碧桂園(
02007)、中国海外発展(
00688)など本土不動産株も下落した。半面、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)が反発したほか、香港地場系銀行の東亜銀行(
00023)、ハンセン銀行(
00011)、香港不動産関連のLink REIT(
00823)、長江実業集団(
01113)、石油メジャーのCNOOC(
00883)が堅調。
H株では、本土不動産の首創置業(
02868)、クリーンエネルギーの華電福新能源(
00816)、ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、非鉄金属の洛陽モリブデン(
03993)の下げが目立った。新華人寿保険(
01336)、中国太平洋保険(
02601)など保険株が総じて売られた。前日に急騰した海南省美蘭国際空港の運営会社、海航基礎(
00357)が反落した。半面、自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)、小売り大手の聯華超市(
00980)、産金の霊宝黄金(
03330)、紫金鉱業集団(
02899)などが逆行高を演じた。