23日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に3日続落。終値は前日比3.39%安の3152.76ポイントだった。深セン成分指数も4.02%安の10439.99ポイントと3日続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6353億1200万元。
上海総合指数は、米国との貿易紛争の激化を警戒する売りに押されて急落。終値は2月9日以来6週間ぶりの安値圏だった。トランプ米政権が前日、中国による知的財産権の侵害を理由に中国製の情報通信機器や機械などに高関税を課す制裁措置を表明。中国商務部はきょうの声明で、米国の措置に強く反発し「自身の利益を守る準備はできている」と表明した。また、米国が同日発動した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に対抗し、米国から輸入する豚肉など約30億米ドル相当に関税を上乗せする案を公表した。上海と深センの株式相場は、銀行や保険、空運、石炭が全面安となるなど幅広いセクターが下落した。ただ、農業関連の上昇が目立つ。中国が対抗関税を実施すれば、国内の農業事業者が恩恵を受けるとの思惑買いが入ったもよう。貴金属にもリスク回避の買いが入った。
A株市場では、ハイテク株の下げがきつい。リチウム電池材料を手掛ける江西カン鋒リチウム(
002460)がストップ安を付け、洛陽モリブデン(
603993)も10%近く下落した。音声認識技術の科大訊飛(
002230)、液晶パネルの京東方科技集団(
000725)も安い。中信証券(
600030)など証券株の総じて大きく売られた。半面、金鉱株の山東黄金鉱業(
600547)、中金黄金(
600489)が逆行高。食糧生産大手の黒龍江北大荒農業(
600598)、養豚業の雛鷹農牧集団(
002477)も大幅に上昇。畜産を手掛ける湖南大康国際農業食品(
002505)、穀物種子を手掛ける山東登海種業(
002041)はストップ高を付けた。
上海B株指数は2.67%安の320.37ポイントと反落。深センB株指数は2.77%安の1133.13ポイントと9営業日続落した。