20日の香港市場は米株急反落の流れ受け売り優勢で始まるか。前日の米株市場ではダウ平均が急反落。会員情報の不正利用が発覚したフェイスブック株が大幅安。ハイテク株全般に売りが及び投資家心理が悪化した。ハイテク株比率が高いナスダック総合の反落も加わり、香港市場でも関連株への売りが広がる可能性がある。このほか、20−21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げがほぼ確実視されるなか、18−19年の利上げ回数が市場予想以上に増えることへの警戒感を背景とした様子見ムードが相場の重しになると予想される。
19日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、アジアの生保大手のAIAグループ(
01299)や、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)、中国建設銀行(
00939)などがそろって香港終値を下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約170ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
一方、売り急ぐ動きは限定的か。香港市場で決算発表が本格化する中、好結果や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄が活発化し、相場を下支えすると予想する。きょうは本土保険大手の新華人寿保険(
01336)、中国平安保険(
02318)のほか、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(
00323)、石炭大手の中国中煤能源(
01898)が2017年本決算を発表する。