23日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.97%高の31267.17ポイントだった。H株指数は1.65%高の12735.06ポイント。メインボードの売買代金は概算で1033億3000万HKドルだった。
ハンセン指数はNY市場でダウ平均が3営業日ぶりに反発した流れを引き継いだ。心理的節目の31000ポイントを回復してスタートすると、終始プラス圏で推移した。米長期金利の上昇が一服したことを受け、香港市場で資金流出懸念が和らぎ、買い戻しの動きが優勢。本土市場で上海総合指数はマイナス圏に沈む場面もあったものの、5営業日続伸したことも投資家心理の改善につながった。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が3月の次回会合で追加利上げに踏み切るとの見方が強まる中、米長期金利の上昇に対する警戒感が根強く、上値は限られた。
ハンセン指数構成銘柄では、本土不動産株の碧桂園(
02007)が大幅高。前日に下げを主導したIT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、本土大手国有銀行の中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)などの主力株が買い戻された。原油先物相場の上昇を受けて石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)も反発。半面、前日に逆行高を演じた消費関連の中国蒙牛乳業(
02319)が反落。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)は中盤以降に下げに転じた。
H株では、中国民生銀行(
01988)、招商銀行(
03968)、新華人寿保険(
01336)など本土金融株が買われた。電気ニッケルメーカーの新疆新キン鉱業(
03833)が19%近い上昇。中国当局が雄安新区の開発の加速を指示したと伝わり、関連銘柄の北京金隅(
02009)、天津創業環保(
01065)が買いを集めたほか、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(
00323)、セメントの中国建材(
03323)、中国中材(
01893)の上昇が目立った。半面、発電設備専門建設会社の中国能源建設(
03996)、港湾運営の厦門国際港務(
03378)、濃縮果汁大手のアンドレ・ジュース(
02218)が逆行安。ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、ビール大手の青島ビール(
00168)、高速道路運営の深セン高速道路(
00548)も軟調だった。