22日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比1.48%安の30965.68ポイントだった。H株指数は1.25%安の12528.64ポイント。メインボードの売買代金は概算で1206億7800万HKドルだった。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ、ほぼ全面安で始まった。前日終値で回復していた心理的節目の31000ポイント付近で推移し、結局は小幅に同水準を割り込んで終えた。前日は大幅に反発して半月ぶり高値で引けただけに、幅広いセクターで利益確定の売りが先行。米ドル高と米長期金利上昇を受け、香港を含む新興市場から資金が流出するとの懸念も広がった。セクター別では、前日高かった金融やITが売られて相場の重荷。一方で素材が買われた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国IT大手のテンセント(
00700)が反落し、1銘柄で指数を82ポイント超押し下げた。AIAグループ(
01299)や中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など大型金融株も総じて下落。中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)と華潤置地(
01109)、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)の下げがきつかった。原油先物相場の下落が嫌気され、中国石油メジャーのシノペック(
00386)とペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)が軒並み売られた。半面、食品株の中国蒙牛乳業(
02319)と中国旺旺(
00151)、石炭株の中国神華能源(
01088)は続伸した。
H株では鉄道関連の下げが目立ち、車両メーカーの中国中車(
01766)と子会社の株洲中車時代電気(
03898)、制御システムを手掛ける中国鉄路通信信号(
03969)が大きく売られた。不動産大手の万科企業(
02202)、証券大手の中信証券(
06030)も大幅安。半面、空運株の中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)がそろって上昇。洛陽モリブデン(
03993)は、米アップルがスマートフォン用電池の材料であるコバルトの直接買い付けに乗り出したと伝わり、思惑買いが入ったもよう。