13日の香港市場は買いが先行か。前日の欧米株式相場の上昇を受け、割安感がある優良銘柄を中心に買い戻しが入ると予想する。NY市場ではダウ平均など主要3指数がそろって上昇した。主要通貨に対する米ドル相場の上昇が一服したことも支援材料。また、原油先物相場が小幅ながら7営業日ぶりに反発しており、香港市場でも関連銘柄の買いを誘いそうだ。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は欧州金融大手のHSBC(
00005)やアジア生保大手のAIAグループ(
01299)、中国IT大手のテンセント(
00700)、中国商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)など時価総額が大きい銘柄が総じて香港終値を上回って引けた。
ただ、上海・深セン市場との相互取引制度を通じた本土投資家による香港株への「南向き」投資がきょうから停止する(22日に再開)。15日から始まる春節(旧正月)の連続休場を前に低調な商いとなり、買い上がる勢いに乏しい展開となりそうだ。
米長期金利の上昇に対する警戒感も根強い。指標となる米10年物国債利回りは12日に一時2.893%と、2014年1月以来4年1カ月ぶりの水準に上昇した。今後の金利動向を推し量る上で、14日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたい投資家が、積極的な買いを見送る可能性がある。