16日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に反発。終値は前日比1.81%高の31904.75ポイントだった。H株指数は2.54%高の12787.28ポイント。メインボードの売買代金は概算で1646億2900万HKドルと連日で1600億HKドルを超え、昨年来で3番目の大きさだった。
ハンセン指数は高く寄り付き、大商いのなかで次第に上げ幅を拡大。結局きょうの高値で引け、2007年10月30日以来約10年3カ月ぶりに終値ベースの史上最高値を更新した。米ドル安を背景とする資金流入や、相互取引制度を通じた本土からの投資拡大への期待が強まり、金融を中心に幅広いセクターで買いが優勢となった。きょうの本土株式相場の上昇や、中国人民銀行(中央銀行)による連日の資金供給オペも、投資家のリスクオン姿勢を支えた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)が大きく買われ、上昇を主導した。香港証券取引所(
00388)は5.87%高と上昇率1位。同社の李小加最高経営責任者(CEO)が、普通株より議決権の多い「種類株」を発行するニューエコノミー企業などの上場申請受け付けを6月末にも開始する方針を示したと伝わった。前日下げた中国IT大手のテンセント(
00700)は、デンマーク玩具大手のレゴグループとの提携が好感されて反発。食品株の中国旺旺(
00151)と中国蒙牛乳業(
02319)も高い。一方、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)が大幅に続落。香港を地盤とするハンセン銀行(
00011)も逆行安を演じた。
H株では、観光大手の上海錦江国際酒店集団(
02006)、不動産デベロッパーの万科企業(
02202)、通信機器メーカーの中興通訊(
00763)が急伸。中信証券(
06030)など証券株が軒並み上昇した。半面、本土空運株の中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)がそろって下落。航空機リースを手掛ける国銀金融租賃(
01606)も大幅安だった。