14日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.19%安の29166.38ポイントだった。H株指数は0.10%高の11531.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1064億6200万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いたものの、次第に売りに押されて軟調な値動きとなった。米連邦準備理事会(FRB)が13日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、米利上げが加速する可能性が低下したとの見方から、序盤は買いが先行。中国本土のA株相場が下げ幅を広げると、香港市場でも売りが出て、相場を押し下げた。中国人民銀行(中央銀行)がきょう実施した公開市場操作(オペ)の中短期金利を引き上げたほか、市場との資金の出入りが吸収超過となったことで、金融引き締めへの警戒感が強まった。米共和党の上下両院指導部が13日に法人税率の引き下げ幅で大筋合意したことを受け、香港金融管理局(HKMA)の陳徳霖総裁が米国への資金流出に懸念を示したことも、投資家心理を悪化させたもよう。ただ、ハンセン指数が心理的節目の29000ポイントに近づく水準では買い戻しが入り、下値は限られた。セクター別では電子部品や保険、カジノが下げた半面、不動産、自動車が上げた。
個別では、米長期金利の低下が収益を下押しするAIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)が下げ、相場の重荷だった。中銀香港(
02388)や中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)も売られた。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)と瑞声科技(
02018)は大幅に続落。前日高かったカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)は反落した。半面、利上げペース加速懸念が後退したことで、不動産株の華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)、新鴻基地産(
00016)が高い。中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、IT大手のテンセント(
00700)は続伸した。発電大手の華潤電力控股(
00836)は反発。
H株では内需関連の海信科龍電器(
00921)、青島ビール(
00168)が大きく買われた。元高米ドル安が業績改善に寄与する空運の中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)はそろって上昇した。医薬株の上海復星医薬(
02196)、麗珠医薬集団(
01513)も高い。半面、金融大手の中国郵政儲蓄銀行(
01658)と中国人民財産保険(
02328)、空港運営の北京首都国際機場(
00694)が反落。風力発電装置メーカーの新疆金風科技(
02208)も安い。