14日の香港市場は買いが優勢か。米連邦準備理事会(FRB)による利上げは緩やかなペースにとどまるとの見方が広がり、投資家がリスクを取りやすいと予想する。FRBは13日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り0.25%の追加利上げを決めた。FOMC後の声明と同時に発表した2018年末時点の参加者の政策金利見通しの中央値は、前回9月発表時と同じ3回の利上げを示唆した。同日の米債券市場では利上げ加速の可能性が低下したと受け止められ、長期金利が低下。香港を含む新興国市場からの資金流出懸念は後退しそうだ。
13日のNY市場ではダウ平均が4日続けて史上最高値を更新し、ハイテク株主体のナスダック総合も反発した。FOMCで2018年の経済見通しが引き上げられたことや、FOMCメンバーの来年以降の利上げ見通しに変化がなかったことなどが好感された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)など大型金融株や、中国IT大手のテンセント(
00700)が香港終値を上回って引けた。一方で原油先物相場は続落しており、香港市場でも関連銘柄の売り材料となる可能性がある。
なお、きょう午前に中国国家統計局が鉱工業生産など11月の主要経済統計を発表する。