15日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.28%安の27174.96ポイントだった。H株指数は0.29%高の10738.00ポイント。メインボードの売買代金は概算で943億200万HKドル。
ハンセン指数は寄り付きから小高く推移したものの、大引け間際にマイナス圏に沈んだ。結局、終値でこの日の最安値を付け、前日回復していた20日移動平均(27224.46ポイント)を割り込んで引けた。米連邦準備理事会(FRB)が年内に追加利上げに踏み切るとの見方から、米ドル先高観が浮上。香港ドルの対米ドル相場が続落したこともあって、資金流出が警戒されたもよう。北朝鮮と米国の軍事衝突への懸念もくすぶった。あす中間決算を発表するテンセント(
00700)が終盤に下落したほか、原油安を受けた関連銘柄の売りも相場の重荷だった。セクター別では、エネルギー資源や不動産、通信が売られた半面、中国本土系銀行や保険が買われた。
個別では、テンセントが反落して1銘柄でハンセン指数を50ポイント近く押し下げた。中国石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)はそろって下落。石炭大手の中国神華能源(
01088)も大幅に反落した。米金利の影響を受けやすい香港不動産株の長江実業地産(
01113)や恒隆地産(
00101)も安い。一方、中国4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)が業績期待から買われ、一定の下支えとなった。中国銀行業監督管理委員会が14日、商業銀行の2017年1−6月期純利益が前年同期比7.9%増の9703億元に達し、6月末時点の不良債権率は1.74%と3月末から横ばいだったと発表し、材料視された。米アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)、発電大手の華潤電力控股(
00836)は続伸した。
H株では、前日大引け後発表した中間決算が70%増益だった新天緑色能源(
00956)が8%超の大幅高。株洲中車時代電気(
03898)は、高速鉄道車両の価格交渉が順調に決着したと伝わり、買いが入った。半面、洛陽モリブデン(
03993)、アンガン・スチール(
00347)など鉄鋼・非鉄金属株の下落が目立った。14日に約5カ月ぶりに株式取引を再開した魏橋紡織(
02698)は連日の大幅下落。