11日前場の香港株式市場でハンセン指数は大幅に3日続落。前場終値は前日比1.89%安の26926.38ポイントだった。H株指数は2.00%安の10566.39ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で762億7400万HKドルと、商いが膨らんだ。
北朝鮮と米国との軍事衝突への警戒感が強まる中、ハンセン指数は大幅安でスタートし、次第に下げ幅を広げた。寄り付きはかろうじて心理的節目の27000ポイントを守り、序盤は同水準付近で底堅さを見せる場面もあったが、結局は取引時間中として2週間ぶりに節目を割り込んで前引けした。北朝鮮が10日に米グアムに向けて弾道ミサイルを発射する計画を発表した一方、米トランプ大統領は「炎と怒りは厳しさが足りなかったかもしれない」と応酬し、双方の威嚇が続いた。事態が沈静化する兆しが見られない中、リスクオフの動きが拡大している。本土市場との相互取引を通じた香港株の売買は前日に続き売り越しとなった。
個別では、時価総額上位のIT大手のテンセント(
00700)が4%近くの下落となったほか、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)、香港証券取引所(
00388)など金融主力株などが軒並み売られ、指数を大きく押し下げた。石炭の中国神華能源(
01088)、港湾の招商局港口(
00144)、自動車の吉利汽車(
00175)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)も下げがきつい。半面、食品の中国旺旺(
00151)、日用品の恒安国際集団(
01044)、香港公益株の中電控股(
00002)が逆行高を演じた。