27日の香港市場は心理的節目の27000ポイントを試す展開か。前日の米株市場でダウ平均が1週間ぶりに過去最高値を更新。発表が佳境を迎えた米主要企業の決算が総じて良好なことが買い安心感につながり、ナスダック総合、S&P500も続伸し、主要3指数がそろって最高値を付けた。米株高に加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利の据え置きが決ったこと受けて香港市場への資金流入期待が高まり、投資マインドが強気に傾き、一段高の展開になると予想する。中間業績や業績見通しを手掛かりとした個別物色も引き続き活発になろう。
ただ、買い一巡後は上値を追う動きが限られる可能性がある。FOMC声明では「年内」としていた保有資産の縮小を始める時期を「比較的早期」に修正し、市場では9月にも開始が発表されるとの観測が強まっていることに加え、ハンセン指数が前日におよそ2年1カ月ぶり高値を更新した後で、利益確定の売りが出やすい環境でもある。
なお26日の香港株の米国預託証券(ADR)は時価総額上位のHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、チャイナ・モバイル(
00941)、AIAグループ(
01299)のほか、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)などが軒並み香港終値を上回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約130ポイント上回る水準で寄り付くことになる。