25日の香港株式市場でハンセン指数は小幅続伸。終値は前日比0.02%高の26852.05ポイントだった。H株指数は0.35%安の10782.74ポイント。メインボードの売買代金は概算で795億5900万HKドル。
ハンセン指数は方向感を欠き、終始前日終値を挟んだ狭いレンジで推移した。ほぼ横ばいで寄り付いた後、前場は一進一退の動きが続き、後場はおおむね小安い水準でもみ合った。指数が約2年1カ月ぶりの高値圏にあるだけに、上値追いに投資家の慎重な姿勢が目立った。25−26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見気分が広がったほか、本土市場で上海総合指数が反落したことも重しとなった。ただ、市場への資金流入期待を背景に相場の先高感が根強く、下値では底堅かった。指数は大引け間際にプラス圏に切り返し、わずかなから前日終値を上回って引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、欧州金融大手のHSBC(
00005)が後場から上げ幅を広げ、指数を押し上げた。証券アナリスト向けの工場視察会で業績見通しに言及したことを否定したアップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が反発した。中間決算の業績改善期待から石炭の中国神華能源(
01088)が続伸。半面、中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)など本土不動産株がさえない。中国共産党中央政治局が24日の会合で不動産市況の安定に向けた措置を継続すると強調したことが嫌気された。筆頭株主の中国聯合網絡通信(
600050)が百度(BIDU)やJDドットコム(JD)、テンセントによる出資報道について「戦略投資家との交渉は進行中」とコメントしたチャイナ・ユニコム(
00762)が反落し、同業のチャイナ・モバイル(
00941)がつれ安。IT大手のテンセント(
00700)は取引時間中の上場来最高値を更新する場面もあったが、小幅安で引けた。
H株では、2017年6月中間決算の速報値が11%増益となった招商銀行(
03968)が高い。鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)、非鉄金属の江西銅業(
00358)が反発した。半面、原油相場の上昇を受けて中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)など航空株が売られたほか、華能国際電力(
00902)、華電国際電力(
01071)など電力株が軟調だった。