29日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比1.10%高の25965.42ポイントだった。H株指数は0.23%高の10432.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で808億8200万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、次第に上げ幅を拡大。この日の最高値で取引を終えた。28日の米株高を受け、金融株やハイテク株を中心に買い戻しが優勢だった。中国の商品先物相場の上昇を材料に資源株も買われた。中国の習近平国家主席がきょうから3日間の日程で香港を訪問することから、滞在中は中国当局が株式市場や元相場の安定を図るとの思惑も広がったもよう。ただ、ハンセン指数が心理的節目の26000ポイントを接近する水準では上値が重かった。
個別では、HSBC(
00005)が6.28%上昇し、1銘柄でハンセン指数を161ポイント超押し上げた。欧州で金融緩和の早期縮小観測が後退したほか、モルガン・スタンレーによる目標株価の引き上げが好感された。同行傘下のハンセン銀行(
00011)、香港で人民元決済を手掛ける中銀香港(
02388)も大幅に続伸した。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は5営業日続伸。前日安かった中国神華能源(
01088)は石炭先物相場の上昇を手掛かりに買われた。香港系不動産デベロッパーの恒隆地産(
00101)の大幅反発も目立つ。半面、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)、台湾系菓子メーカーの中国旺旺(
00151)が反落。公益株の中電控股(
00002)、電能実業(
00006)も売られた。
H株では、石炭株のイータイ・コール(
03948)、エン州煤業(
01171)、非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)が買われた。セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)は続伸。一方、石化プラント大手のシノペック煉化工程(
02386)や産業廃棄物処理を手掛ける東江環保(
00895)が売られた。