22日の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら3日続落。終値は前日比0.08%安の25674.53ポイントだった。H株指数は0.09%高の10402.76ポイント。メインボードの売買代金は概算で780億5100万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いたものの、上海市場の上昇を受けて中盤は高く推移。しかし、中国銀行当局が6月中旬に金融機関に対し、海航集団や安邦集団、万達集団、復星集団など海外で積極的に買収を進める民営企業の投融資状況とリスクを早期に調査するよう通達したと伝わり、投資家心理が悪化。上海総合指数が安く終えると、ハンセン指数も終盤にマイナス圏へ沈んだ。きょうの欧州市場が安く始まったことも、売り材料視されたもよう。セクター別では石油やカジノ、自動車が下げた半面、電力や保険が上げた。
個別では、中国石油メジャーの中国石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)がそろって下落した。前日のNY市場で原油先物相場が続落し、嫌気された。前日高かったLink REIT(
00823)と吉利汽車(
00175)は反落した。半面、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)と中国IT大手のテンセント(
00700)が反発して一定の下支えとなった。華潤電力控股(
00836)はコスト上昇を電力価格に転嫁しやすい制度変更を材料に買いが膨らみ4.81%高。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)も大きく買われた。中国の国務院(内閣に相当)が21日の常務会議で年金保険商品の支援を決めたと伝わり、生保大手の中国人寿保険(
02628)と中国平安保険(
02318)も買われた。
H株では、中堅銀行の招商銀行(
03968)や中国民生銀行(
01988)、証券会社の華泰証券(
06886)が上昇。上海電気集団(
02727)は米テスラと電気自動車製造の合弁会社を設立するとの思惑から買われたもよう。一方、自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)や通信機器メーカーの中興通訊(
00763)、非鉄金属メーカーの中国アルミ(
02600)が売られた。