週明け24日の香港市場は買いが先行か。フランス大統領選で欧州連合(EU)支持派のエマニュエル・マクロン元経済産業デジタル相が勝利する見通しが強まり、EU解体リスクが後退して買い安心感につながりそうだ。23日実施したフランス大統領選の第1回投票で、中道系独立候補のマクロン氏が得票率で首位、極右政党、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(48)が2位となった。複数の世論調査によれば、5月7日に実施する第2回の決選投票ではマクロン氏がルペン氏を下す公算が大きい。外国為替市場ではユーロ高が進んでいる。また、トランプ米大統領が21日、税制改革案を26日にも公表すると表明したことも好感されそうだ。
ただ、買い一巡後は上値が重い展開となりそうだ。朝鮮人民軍の創設記念日「建軍節」を25日に控え、市場では北朝鮮による再度のミサイル発射実験への警戒感がくすぶる。原油安も関連銘柄の売り材料となるだろう。21日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が下落し、期近物として3月29日以来ほぼ3週間ぶりの安値を付けた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)や保険会社のAIAグループ(
01299)、中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、香港電力持ち株会社の電能実業(
00006)などが下回って引けた。