23日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.36%安の24114.86ポイントだった。H株指数は0.15%安の10521.53ポイント。メインボードの売買代金は概算で818億3600万HKドル。
ハンセン指数はおおむねマイナス圏でのもみ合いに終始した。寄り付き直後にプラス圏へ浮上する場面があったものの、前日のハンセン指数は2015年8月11日以来1年半ぶりの高値圏で引けただけに、利益確定売りに押された。上海総合指数が4日ぶりに反落し、中国本土からの資金流入期待がやや後退した面もあった。もっとも、心理的節目の24000ポイントに接近する水準では買い戻しが入り、下値を売り込む動きは限定的。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄の物色も目立った。セクター別ではエネルギー資源やIT、本土系不動産が下げた半面、香港系不動産やカジノが買われた。
個別では、時価総額が大きいチャイナ・モバイル(
00941)が反落して相場の重荷だった。原油先物相場の下落を受け、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)がそろって売られた。台湾系菓子・飲料メーカーの中国旺旺(
00151)は5%近い大幅安。中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)と中国海外発展(
00688)も下げた。半面、香港系不動産株の上昇が目立つ。前日に決算を発表した新世界発展(
00017)と信和置業(
00083)が大きく買われたほか、恒隆地産(
00101)、新鴻基地産(
00016)もしっかり。22日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、「かなり早期」の利上げの可能性が示されたものの、市場予想ほどタカ派的ではないと受け止められた。カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)も高い。
H株では、製鉄のアンガン・スチール(
00347)と馬鞍山鋼鉄(
00323)、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)、長城汽車(
02333)、東風汽車集団(
00489)が下げた。一方、中国信達資産管理(
01359)は中国国際金融(CICC)による強い買い推奨を手掛かりに買い進まれ、一時は取引時間中として2015年10月16日以来ほぼ1年4カ月ぶり高値を付けた。洛陽モリブデン(
03993)は続伸。コンゴ民主共和国の鉱山買収を巡り、同国の国有鉱山企業との9カ月に及んだ係争が解決したと伝わった。