21日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.76%安の23963.63ポイントだった。H株指数は0.35%安の10408.56ポイント。メインボードの売買代金は概算で877億400万HKドル。
ハンセン指数は続伸でスタートした後、前場はおおむねプラス圏でもみ合った。中国本土で養老保険基金の本格的な株式運用が今月末にもスタートすると伝わり、資金流入への思惑から本土銘柄を中心に買いが入り、相場を支えた。一方、前引け後に欧州金融大手のHSBC(
00005)が発表した2016年12月本決算が予想を大幅に下回ったことを受け、後場は安寄り後にほぼ一本調子で下げ幅を広げる展開となった。結局、4営業日ぶりに心理的節目の24000ポイントを割り込んで取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、HSBC(
00005)が5%の下げとなり、1銘柄だけで指数を107ポイント押し下げた。業績の大幅な予想下振れに加え、同時に発表した自社株買いの規模が前回の25億米ドルから10億米ドルに縮小され、失望売りが膨らんだ。中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)など本土系銀行株もつれ安した。このほか、IT大手のテンセント(
00700)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が安い。半面、婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)が大幅高。クレディ・スイスが投資判断を「アンダーパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた上、目標株価を4.0HKドルから6.3HKドルへ約58%上方修正したことが材料視された。新鴻基地産(
00016)、恒基兆業地産(
00012)など香港不動産株も後場から急伸し逆行高。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、24銘柄が上昇、2銘柄が変わらず、24銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算が小幅減益となった不動産の首創置業(
02868)が売られたほか、風力発電の龍源電力(
00916)、大唐新能源(
01798)、海運の中遠海運控股(
01919)などが安い。中信証券(
06030)、中国銀河証券(
06881)など証券株も総じて軟調。半面、長城汽車(
02333)、BYD(
01211)、東風汽車集団(
00489)など自動車株の上昇が目立った。H株指数を構成する40銘柄のうち、13銘柄が上昇、2銘柄が変わらず、25銘柄が下落した。