24日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.22%高の22949.86ポイントだった。H株指数は0.33%高の9759.26ポイント。メインボードの売買代金は概算で605億100万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、前場はプラス圏の狭いレンジでもみ合ったが、後場からは上げ幅をやや縮小した。米トランプ新政権の保護主義的な通商政策への警戒感や先行き不透明感から主要通貨に対して米ドル相場が下落したことを受け、新興国からの資金流出懸念が後退し投資家心理が改善。一方、米新政権の政策運用を見極めたい投資家も多い上、春節(旧正月)連休を控えて市場の様子見ムードが根強い。春節休場のため上海・深セン市場経由で香港株に投資する「港股通」はあす25日から2月3日まで取引停止となることから、持ち高調整の売りも重しとなった。
ハンセン指数構成銘柄では、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)や石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が買われ、相場を支えた。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が大幅続伸。石炭の中国神華能源(
01088)も高い。半面、本土銀行大手の中国建設銀行(
00939)が1%を超す下げとなり、相場を押し下げた。前日に高かった港湾大手の招商局港口(
00144)が反落。米トランプ新政権が「アメリカ・ファースト」を掲げる中、事業環境の悪化を懸念してパソコン世界最大手のレノボグループ(
00992)も安い。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、34銘柄が上昇、4銘柄が変わらず、12銘柄が下落した。
H株では、2016年12月本決算で純利益22倍の見通しを発表した石炭銘柄のイータイ・コール(
03948)が13%超の上昇。同業の中国中煤能源(
01898)、エン州煤業(
01171)も大幅高。このほか、建材の中国建材(
03323)、安徽コンチセメント(
00914)、インフラ建設の中国中鉄(
00390)、中国鉄建(
01186)、油田サービスの中海油田服務(
02883)、アルミ大手の中国アルミ(
02600)、非鉄金属の江西銅業(
00358)などの上昇が目立った。半面、長城汽車(
02333)、東風汽車集団(
00489)など自動車株が総じて安い。風力発電最大手の龍源電力(
00916)が反落。華泰証券(
06886)など証券株の一角も売られた。H株指数を構成する40銘柄のうち、23柄が上昇、3銘柄が変わらず、14銘柄が下落した。