13日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.47%高の22937.38ポイントだった。H株指数は0.66%高の9787.34ポイント。メインボードの売買代金は概算で567億7900万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、終始プラス圏で推移した。トランプ次期米大統領が記者会見で経済政策に触れていなかったことへの失望感から為替市場で米ドル売りが強まり、人民元相場がドル安/元高に振れたことが香港市場の地合い改善につながった。前日に発表された中国本土の2016年12月人民元建て貸付残高増加額が予想を大幅に上回ったことも好感されている。ただ、高値警戒感に加え週末要因も加わり、上値は限られ、狭いレンジでもみ合う場面が目立った。午前中に発表された中国の12月貿易統計は、米ドル建てで輸出が予想を下回る一方、輸入は予想を上振れたが、相場への影響は限定的だった。
ハンセン指数構成銘柄では、原油相場の上昇を受けて石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)が買われ、相場の上昇を主導。証券会社の強気判断を手掛かりに、石炭の中国神華能源(
01088)や電力の華潤電力控股(
00836)が後場から急伸。前日に安かったIT大手のテンセント(
00700)が反発した。半面、本土大手銀行の中国建設銀行(
00939)が売られ、重しとなった。長江実業地産(
01113)や長江インフラ(
01038)など香港の長江系銘柄が軟調。婦人靴チェーンの百麗国際(
01880)、港湾の招商局港口(
00144)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も逆行安を演じた。ハンセン指数を構成する50銘柄のうち、38銘柄が上昇、2銘柄が変わらず、10銘柄が下落した。
H株では、主要株主による株式譲渡を発表し、本日から取引を再開した不動産大手の万科企業(
02202)が6%近い上昇。同社の支配権争いが収束に向かうとの見方から買いが膨らんだ。2016年12月本決算の増益見通しを発表した自動車の長城汽車(
02333)が値を上げた。中国中煤能源(
01898)、エン州煤業(
01171)など石炭株も上昇が目立った。半面、株洲中車時代電気(
03898)、中国交通建設(
01800)など鉄道・インフラ関連や、龍源電力(
00916)、新天緑色能源(
00956)など風力発電がさえない。H株指数を構成する40銘柄のうち、22銘柄が上昇、7銘柄が変わらず、11銘柄が下落した。