9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.54%高の3232.88ポイントだった。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4867億2100万元。
上海総合指数は安く始まったものの、前場中盤に切り返した。A株企業の10−12月期決算で増益率が高まったことから、2017年に向けた株式相場の先高観が強まった。寄り付きとほぼ同時に発表された11月の中国物価統計が市場予想を上回ったことも、投資家心理の改善につながったもよう。生産者物価指数(PPI)は前年同月比3.3%上昇と、2011年10月以来の高い伸びとなった。ただ、人民元の対米ドル相場の下落を背景に資金流出に対する警戒感がくすぶり、上値は伸び悩んだ。寄り付き前に発表された人民元の中間レートは1米ドル=6.8972元と、11月28日以来の元安/米ドル高水準に設定されている、セクター別では、金融や建設、石油が買われた半面、環境関連、電子・IT、ソフトウエアが売られた。
A株市場では、中国銀行(
601988)や中国工商銀行(
601398)など、長期金利の上昇で利ざや拡大が期待される銀行株の上昇が目立つ。産油国の減産合意見通しを受け、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)も買われた。前日下げた中国建築(
601668)が大幅に反発。鉄鋼メーカーの宝山鋼鉄(
600019)は続伸した。一方、編機・織機用制御システムメーカーの北京大豪科技(
603025)がストップ安。鉄道インフラ建設の中国中車(
601766)、中国鉄建(
601186)も下げた。
上海B株指数は0.28%安の349.55ポイントと続落。深センB株指数は0.21%安の1162.52ポイントと4日ぶりに反落した。