9日前場の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反落。前場終値は前日比0.28%安の22797.94ポイントだった。H株指数は0.13%高の9909.78ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で418億5700万HKドル。
ハンセン指数は反落スタート。前日のNY市場でダウ平均が4日連続で過去最高を更新するなど、欧米市場でリスクオンの動きが続いているが、香港市場はマカオで銀聯カードを使ったATM(現金自動預け払い機)の現金引き出し限度額が半減されるとの報道を手がかりに売りが先行した。中国本土からの資金流出を抑制する当局の規制強化が警戒されている。ただ、銀聯カードを運営する中国銀聯がコメントで現行制度の変更を否定したと外電が伝えると、中盤以降は指数が下げ幅をやや縮めた。寄り付きとほぼ同時に発表された11月の中国の生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)が予想を大幅に上回ったことを好感し、本土市場で上海総合指数が上昇に転じたことも地合いを支えた。
個別銘柄では、サンズ・チャイナ(
01928)、銀河娯楽(
00027)などマカオカジノ銘柄が全面安。アジア保険大手のAIAグループ(
01299)が大幅続落。本土住民がビザやマスターカードを使って香港で保険を購入することがあす0時から禁じられるとの報道が嫌気されている。IT大手のテンセント(
00700)や乳業の中国蒙牛乳業(
02319)も下げが目立った。半面、欧米売上比率の高い商社のリー&フン(
00494)が買われた。Link REIT(
00823)、新世界発展(
00017)など香港不動産株も高い。中国平安保険(
02318)、交通銀行(
03328)など本土金融株も堅調に推移した。