ご意見ボックス
当ウェブサービスの問題点や提供してほしい情報など、二季報
WEBへのご意見・ご要望を、お気軽にお寄せください。
年齢をご入力下さい ※半角数字
性別をご選択下さい 男性  女性
  
※ご意見ボックスでは「ご質問」や「問い合わせ」には対応して

おりません。御用のお客様は「お問い合わせ」フォームをご利用ください。

レポート > トピック
2017-12-21 中国/トピック/その他 印刷   Nikihou_Webをフォローしましょう
中央経済工作会議:“質重視”の経済政策を確認、「金融リスク防止」が重点任務に
 翌年の経済政策基調を策定する中央経済工作会議が20日、3日間の日程を終えて閉幕したが、この場では大方の予想通り、基本路線として「穏中求進」(安定を保ちつつ前進を求める)を継続する方針が確定した。また、10月の第19回党大会で習近平国家主席が示した通り、従来のような“量的拡大”ではなく“質重視”の経済発展を目指すことを確認。さらに18年も積極財政政策と中立的な金融政策を継続する方針を決めた。重要政策任務に据えられたのは、“3大攻略戦”こと「リスク防止」「貧困脱却」「環境汚染防止」。このほか、貿易面での全面開放や賃貸制度の整備を含む住宅改革など、“8つの重点任務”が策定されている。

 18年は中国にとって改革開放40周年に当たり、5年に1度の党大会で習近平国家主席が示した思想・精神に基づく政策運営が開局を迎える年。また、全面的な小康社会(そこそこゆとりある社会)の建設や「第13次5カ年計画」(16−20年)の実行に向けてカギとなる1年でもあり、会議の場では、改革開放や経済の質的強化、イノベーション化戦略を本格化させる必要があるとの認識を共有したという。



◆金融リスク防止も企業の債務解消策は「後退」か

 党・政府指導部はこの会議において、“3大攻略戦”の筆頭に「リスク防止」を据えたが、その主眼は金融システミックリスクの防止。金融と実体経済、金融と不動産、さらに金融システム内において好循環の確保することでリスクを抑制するとともに、違法活動の取り締まりを強化、さらに監督管理制度の最適化を進めるとした。こうした政策方針を見る限り、18年も前年に続き、金融面での監督強化が続く見通しだ。平安証券はリスク防止が重点政策となった以上、金融緩和にはもはや期待しにくいとの見方。中国国際金融も「金融政策は中立的とされたが、実際にはやや引き締め気味の中立路線になる」との見通しを明らかにしている。

 ただ、『ウォールストリートジャーナル』などの報道によると、金融リスク防止が最重点任務となる半面、企業を対象としたレバレッジ(過剰債務)解消策は逆に弱体化したもようだ。指導部は1年前の同会議で「企業の負債低減」を最重点に据えたが、今回の会議ではこの部分が立ち消え、供給側改革を表す、いわゆる「三去一降一補」(過剰設備の解消、不動産在庫の解消、レバレッジ解消、企業コスト引き下げ、脆弱分野の補強)の一部としてのみ、レバレッジ解消策が残されたという。その背景にあるとみられるのは、債務削減が経済成長の重石になるとの警戒感。米国の保護貿易主義政策や国内不動産市場といった不確実要因がくすぶる中、政府指導部はやや慎重姿勢に転じたとされている。



◆住宅賃貸市場の発展に期待、不動産税導入の可能性も

 一方、一連の政策方針の中で、注目度の高い項目の一つが不動産政策。この1年間の不動産引き締めを受け、住宅市場の過熱感が和らぐ中、不動産市場の健全化に向けた住宅制度改革や長期メカニズムの構築を加速させるとの方針を決定した。

 この中で特に明確に指針が示されたのは、新たな制度の構築による住宅賃貸市場の発展支援。今後は賃貸市場の成長期待が不動産セクターの支援材料となる見通しだ。デベロッパー各社はすでにこの分野への参入に向けて動き出しており、特に資金力に優れた大手にとって新たな成長けん引役になるとの期待が大きい。ただ、不動産政策に関しては、もう一つ、不動産税導入の可能性も注目ポイント。最近では財政部の肖捷部長が段階的な不動産税の導入方針に言及しており、関連政策動向も今後の焦点となりそうだ。

◆18年のGDP成長目標、17年と同じ「前年比6.5%前後」か

 このほか、中央経済工作会議の場で決定したとみられる18年のGDP目標は、同年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で明らかにされる見通しだが、17年の「前年比6.5%前後」と同水準になるとの見方が優勢だ。政府系シンクタンクの中国社会科学院は20日発表した報告書の中で、18年のGDP目標が前年並みの「前年比6.5%前後」に設定されると予想。同時に、18年のGDP成長率が前年比6.7%に達するとの強気見通しを示した(17年予想は6.8%)。

 中国社会科学院はまた、18年のCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)上昇率をそれぞれ前年比2%、3.6%と予想。固定資産投資が前年比6.3%増に減速する半面、小売売上高は同10.1%増を確保するとの見通しを示している。さらに、消費アップグレードや環境保護の強化、新興産業の躍進などが焦点になるとみて、国内A株市場の緩やかな上昇基調を予想。上海総合指数は3200−3700ポイントのレンジで推移するとの予測を明らかにしている。

※過去6カ月の記事タイトルがご覧いただけます。
61〜87件を表示します(合計87件) 前のページへ 1 2 次のページへ
掲載日▲
▼
記事タイトル
23/12/19 香港 香港IPO市場:調達額は20年ぶり低水準、24年は楽観見通し相次ぐ
23/12/18 中国 11月の主要経済指標:まだら模様続く、23年の政府成長目標の達成は確実に
23/12/13 中国 中央経済工作会議:24年も「積極財政・穏健金融」、内需拡大や不動産リスク抑制が重点
23/12/11 中国 中央政治局会議:景気対策へ積極的なメッセージ、24年のGDP成長率目標は約5%か
23/12/08 中国 11月の貿易統計:輸出が予想外の微増も「値下げ」効果か、輸入は小幅のマイナス
23/12/07 香港 自社株買い:香港相場低迷で大型計画相次ぐ、太古AやBYDがテーマ株に
23/12/06 中国 ムーディーズ:中国の格付け見通し引き下げ、財政刺激策によるリスク増大を懸念
23/12/04 中国 ネット大手:年初からの株価動向で明暗、ゲーム2社堅調もEC大手2社が苦戦
23/12/01 中国 11月のPMI:需要不足続く、デフレ圧力とサービス業況の後退を示唆
23/12/01 香港 12月の招福銘柄:株価低迷の下げ過ぎ銘柄に着目、底打ち反発に期待
23/11/29 中国 民営企業:強力な金融支援策発表、銀行融資の促進に加えて起債・上場も奨励
23/11/28 中国 炭酸リチウム価格:22年ピーク時の4分の1に下落、先行きも悲観的な見方
23/11/22 香港 24年の香港相場見通し:一部に慎重見通し、ハンセン指数目標20000ポイント弱も
23/11/21 中国 不動産企業の債務問題:万科企業、深セン市当局の支援表明後も不安くすぶる
23/11/16 中国 10月の経済指標:不動産の一段の低迷で投資指標が不調、今後の政策効果に期待
23/11/15 中国 独身の日セール:消費低調でブランド別に明暗、波司登や小米が「勝ち組」に
23/11/09 中国 10月の貿易統計:輸出は欧米向け不振で6カ月連続マイナス、輸入は予想外のプラス転換
23/11/07 中国 中国のソーシャルメディア:インフルエンサーに実名表示要求、当局が監督管理を強化か
23/11/01 中国 製造業PMI:10月に再び50割れで減速感高まる、景気刺激策さらに強化も
23/11/01 香港 11月の招福銘柄:景気対策の恩恵銘柄や医薬品銘柄などに注目
23/10/31 中国 7−9月のスマホ出荷:世界市場で0.1%微減、中国はマイナス成長持続も底入れの兆しか
23/10/30 中国 医薬品セクター:肥満治療のGLP-1が焦点、信達生物や薬明康徳に注目
23/10/27 香港 直近の急落銘柄:業績下押しの李寧やチャータード銀に失望売り、当面の「様子見」推奨
23/10/26 香港 香港施政演説:不動産引き締め緩和と株式市場支援策を発表、印紙税引き下げへ
23/10/25 中国 国債増発:1兆元追加発行で景気テコ入れ、財政赤字率は約3.8%に上昇へ
23/10/11 中国 中国のAI開発:米国と並んで世界をリード、国内市場は27年まで年率25%拡大へ
23/10/01 香港 10月の招福銘柄:内需の乳製品銘柄や販売・利用者の増加が期待される銘柄を選択
61〜87件を表示します(合計87件) 前のページへ 1 2 次のページへ
株価&企業 ニュース
インフォメーション
4/22 上海・深センA株6銘柄を新規追加しました NEW!
4/5 業績予想データ更新のお知らせ
4/1 4月の招福銘柄を更新しました
3/4 業績予想データ更新のお知らせ
3/1 3月の招福銘柄を更新しました
一覧
人気コンテンツ
スクリーニング スクリーニング
スクリーニング 企業検索
ポートフォリオ マイストック
簡単サーチ 業種・テーマ・地域検索
ランキング 配当利回り
取引関連情報
休場情報 決算速報
取引停止銘柄 決算スケジュール
配当スケジュール 中国株Q&A
カレンダー
31 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 1 2 3 4
20244
本日の予定を表示
(2024-04-25)
人気コンテンツ
twitter
Trader's Web Fx
コンテンツ
ニュース
レポート