休場明け16日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.59%高の19376.53ポイントだった。中国企業指数は1.93%高の6871.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で2048億9000万HKドル。
ハンセン指数は終日プラス圏で推移し、終値は昨年8月7日以来、約9カ月ぶり高値だった。4月の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びにとどまったことなどを受け、年内の利下げ期待が一段と高まり、香港市場でも買いが広がった。不動産在庫問題の解決に向け、浙江省杭州市臨安区の住宅都市農村建設局が区内にある一部の分譲住宅物件を買い取り、公共賃貸物件にする計画と伝わったことも投資家心理を強気に傾けた。ただ、あす17日には小売売上高や鉱工業生産など中国の主要経済指標が発表される予定で、様子見ムードも強まり、終盤にやや上げ幅を縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、龍湖集団(
00960)が10%超上昇したほか、中国海外発展(
00688)や華潤置地(
01109)など本土不動産株が買われた。市場予想を上回る決算を発表したテンセント(
00700)が4%近く上昇したほか、美団(
03690)も高かった。半面、大口顧客である米ホームデポの弱い決算内容を受けて創科実業(
00669)が5%超下げた。市場予想を下回る決算を発表したアリババ集団(
09988)は3%超下落。米政府が中国製電気自動車(EV)などに最大100%の追加関税を課すと発表したことを受け、理想汽車(
02015)も売られた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.76%高の4072.15ポイント。テンセントや美団、閲文集団(
00772)が上昇率上位だった。指数構成銘柄以外では、遠洋集団(
03377)が46.15%高と急騰したほか、万科企業(
02202)や広州富力地産(
02777)が10%超上昇した。