中国の不動産大手、万科企業（02202/000002）について、目先の債務破綻に対する懸念が和らいでいるものの、長期的には依然として不透明感が強いようだ。13日時点で2024年末までに満期を迎える債務は130億元に上っている。うちピークは4−6月期で、元金約87億6000万元の債務が期間満了となる。なかには6億米ドルのオフショア社債も含まれる。『AAストックス』が外電を引用して14日伝えた。

　足元で万科企業の短期オフショア社債の価格が安定しつつあり、短期的な市場懸念の緩和が反映されている。一方、一部の長期米ドル建て社債の価格は依然として下押し圧力が掛かっている。同社は中国政府と緊密な関係を持つが、長期的な財務の健全性に対する懸念は解消されていない。

　業界関係者は、万科企業が短期債務を返済する目処が立っているものの、長期的には依然として業界の回復と政府による支援の度合いが鍵を握るとの見方を示した。