18日の香港市場は前日の欧米株高の流れを引き継ぎ買い戻し優勢で始まるか。17日の米NY株式相場は主要3指数がそろって上昇。ハイテク株比率が高いナスダック総合は史上最高値を更新した。主力IT株が買われたほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言が無難な内容になったことも買い安心感につながった。FRB議長の証言は欧州市場でも好感された。香港市場では、ハンセン指数が前日に終値ベースで9カ月ぶりの安値を付けただけに買い戻しが入りやすい状況。前日の相場の重しとなった米原油先物相場が下げ止まったことも相場を支えるだろう。
もっとも、米中通商問題を巡る先行き不透明感が根強いなか、買い一巡後は上値が重いか。前日の中国本土市場では、米中貿易摩擦への警戒感から上海総合指数が3営業日続落し、節目の2800ポイントを下回った。今週に入って香港市場の売買代金が低水準にとどまっていることや、米ドル高と人民元安が再び加速の動きをみせていることも気がかりだ。
なお、17日の香港株の米国預託証券(ADR)は、IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土金融株の中国建設銀行(
00939)や中国平安保険(
02318)といった大型銘柄が香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を150ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。