12日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に反発。前場終値は前日比1.90%高の2830.44ポイントだった。深セン成分指数も2.55%高の9253.85ポイントと反発した。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で2241億3900万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後にプラス圏に浮上。心理的節目の2800ポイントを回復すると、次第に上げ幅を拡大した。米中貿易摩擦の激化に対する懸念から前日に大幅に下落した後とあって、買い戻しの動きが優勢。米商務省が中国通信設備大手の中興通訊(
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セクター別では、ハイテク分野の米中対立を嫌気して足元で軟調だった通信設備、IT・ソフトウエアが大幅高。銀行、保険、証券など金融株が買われ、相場を押し上げた。鉄鋼、航空も高い。半面、原油安を受けて石油関連が軟調だったほか、産金もさえない。
上海B株指数は1.60%高の291.35ポイント、深センB株指数は1.70%高の1060.86ポイントだった。