2018-07-05 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】軟調な展開か、米中が6日に関税発動の公算大
5日の香港市場は軟調な展開か。米国と中国が互いに相手からの輸入品に追加関税をかける日を6日に控え、両国が妥協点を見いだせないまま貿易戦争に突入するとの懸念が強まりそうだ。市場では、トランプ米大統領は11月の米中間選挙が終わるまで対中強硬姿勢を崩さず、通商交渉は長引くとの観測も浮上。4日の米株式市場が独立記念日で休場だったこともあって、投資家が積極的な買いを見送ると予想する。
米国は中国による知的財産の侵害を理由に、総額500億米ドルの中国からの輸入品に25%の追加関税を課す。うち、6日の発動対象は自動車など340億米ドル相当。中国も同額の米国製品を対象に25%の追加関税を課す報復措置を同日実施する見込み。
一方、足元で人民元と香港ドルの対米ドル相場が小幅ながら上昇に転じたことで、資金流出懸念は和らぎそうだ。さらに、中国がきょう付で実施する預金準備率引き下げにより、市中銀行の手元資金が7000億元増える見通し。ただ、中国人民銀行(人民銀)は前週から4日にかけて公開市場操作(オペ)を通じて差し引き6200億元を銀行間市場から吸収している。金融政策は緩和に傾いておらず、中国本土相場の下落基調が続きそうだ。
スタンダード・チャータードやDBSは最近発表した香港株式相場リポートで、ハンセン指数の反転上昇は、いったん節目の28000ポイントを割り込んだ後になるとの予測を示した。「27500ポイントを試す展開があり得る」(香港経済日報)との声も聞かれた。