20日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.77%高の29696.17ポイントだった。中国企業指数は0.11%高の11505.74ポイント。メインボードの売買代金は概算で1098億2000万HKドルだった。
ハンセン指数はおおむねプラス圏で推移した。前日に4カ月ぶりの安値圏まで下落した後とあって、自律反発を狙った買いが入りやすい状況。朝方に軟調だった上海総合指数が後場にプラスに転じたことや、売り越しが続いていた本土からの相互取引制度を通じた香港株売買が約1週間ぶりに買い越しに転じたことなども相場を支えた。指数は前場に前日終値付近でのもみ合いを続けた後、後場になると上げ幅を拡大し、一時は29900ポイントを上回る場面もみられた。ただ、米中貿易摩擦のエスカレートに対する警戒感が根強いなか、同水準では上値が重く、終盤にかけて上げ幅を縮めた。
ハンセン指数構成銘柄では、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)、欧州銀行大手のHSBC(
00005)といった大型銘柄が買われ相場の上げを主導。中国石油メジャーのシノペック(
00386)やCNOOC(
00883)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)が大幅高。マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が上昇した。半面、豚肉生産大手の万洲国際(
00288)が逆行安。本土不動産大手の華潤置地(
01109)、通信キャリア大手のチャイナ・ユニコム(
00762)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)が軟調だった。
H株では今月13日の取引再開以降に下落が続いていた中興通訊(
00763)が前日比20%高の大幅反発。電力株の華能国際電力(
00902)、銀行株の中国郵政儲蓄銀行(
01658)、自動車株の東風汽車集団(
00489)が大きく上昇した。半面、セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)が安い。証券会社の投資判断引き下げが嫌気されたBYD(
01211)が大幅安。航空株の中国南方航空(
01055)、金鉱株の紫金鉱業集団(
02899)、非鉄金属株の中国アルミ(
02600)が売られた。