20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.27%高の2915.73ポイントだった。深セン成分指数も0.92%高の9501.34ポイントと5営業日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3482億900万元。
米中貿易摩擦の激化に対する懸念が高まる中、上海総合指数は前日にかろうじて守った心理的節目の2900ポイントを割り込んでスタート。前場はマイナス圏で推移し、一時下げ幅を1%超に拡大。ただ、同水準では下げ渋り、その後は上向きに転じた。後場に入ると、指数は2900ポイントを回復し、プラス圏に浮上。ここ2日間の急落で指数が約2年ぶりの安値圏で推移しているだけに、自律反発を狙った買いが入ったもよう。中国経済の先行き不安が意識される中、中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率の引き下げに踏み切るとの観測もある程度地合いを支えた。もっとも、米中貿易戦争への警戒感が根強い中、上値は重かった。
A株市場では、貴州茅台酒(
600519)、江蘇洋河酒廠(
002304)など酒造株や、江蘇恒瑞医薬(
600276)、康美薬業(
600518)など医薬株が高い。保利房地産(
600048)、新城控股集団(
601155)など不動産株の一角が買われたほか、鉄鋼の河鋼(
000709)、アンガン・スチール(
000898)、家電の珠海格力電器(
000651)、美的集団(
000333)が反発。半面、中国農業銀行(
601288)、中国工商銀行(
601398)、中国人寿保険(
601628)など金融主力株が軟調に推移し、相場の足を引っ張った。空運の中国南方航空(
600029)、中国国際航空(
601111)、空港運営の上海国際機場(
600009)、建材の安徽コンチセメント(
600585)、自動車大手の上海汽車集団(
600104)の下げが目立った。
上海B株指数は1.01%高の289.90ポイント、深センB株指数は1.16%高の1074.24ポイントとそろって5営業日ぶりに反発した。