13日の香港市場はもみ合う展開か。12日開催された米朝首脳会談がほぼ予想通りの結果となり安心感が広がったものの、前日と同様に重要イベントを前にした様子見ムードが続きそうだ。13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表、14日には欧州中央銀行(ECB)理事会、中国本土では鉱工業生産や固定資産投資など5月の主要経済指標の発表も控えている。また、米トランプ政権は中国の知財侵害に対する制裁関税の最終案を15日までに公表するとしており、米中通商問題に対する警戒感が再び高まるだろう。なお、米商務省と制裁解除条件の合意が発表された通信機器大手の中興通訊(
00763)がきょうから取引を再開する。
12日のNY株式相場はまちまち。FOMCの結果発表を前に投資家による積極的な売買が抑えられダウ平均は5営業日ぶりに小反落。一方、ハイテク株主体のナスダック総合はほぼ1週間ぶりに史上最高値を更新しており、香港市場でもIT・ネット関連株への買いにつながりそうだ。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、香港都市ガス事業者のホンコン・チャイナガス(
00003)などが香港終値を上回った半面、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)や中国工商銀行(
01398)が下回って終えている。