ロイター通信は6日、中国の通信機器大手、中興通訊(
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米商務省は4月、中興通訊がイランや北朝鮮への違法輸出について2017年に合意した和解条件に違反したとして、米企業からの部品調達を7年間禁じる制裁措置を実施。これにより中興通訊はスマートフォンなどの生産停止に追い込まれていた。
消息筋によると、米商務省は2017年の和解合意を改定し、中興通訊に3億6100万米ドルの罰金支払いを命じる方針。米国が科す罰金の総額は17億米ドルを超えることになる。中興通訊は、前週末に米当局が提示した制裁解除の合意文書に署名したものの、和解合意の改定文書には署名していないという。
中興通訊は4月17日から株式取引を停止している。