2018-05-29 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】方向感に乏しい展開か、米朝首脳会談や伊政局の先行きを懸念
29日の香港市場は、外部環境の不透明感が強いなかで方向感に乏しい展開か。前日の米株式市場がメモリアルデーで休場だったこともあり、市場の模様眺め気分は強い。低調な商いの下、材料が出たセクターや銘柄を個別に物色する動きが中心となりそうだ。外部環境に影響されにくい医薬株と食品株や、マカオ政府がまもなく5月の統計を発表するカジノ株が買いを集める可能性がある。
米国と北朝鮮は6月12日の首脳会談を実現するため、実務者会合を行っているもようだ。報道によると、両国はそれぞれ会談場所であるシンガポールに先遣隊を派遣。北朝鮮の金昌善(キム・チャンソン)国務委員会部長が米側代表と事前準備を話し合っている。一方、イタリアの政局が再び混沌としてきた。マッタレッラ大統領がユーロ懐疑派であるパオロ・サボーナ氏の経済相起用を拒否したことを受け、イタリア新首相に指名されたジュセッペ・コンテ氏は組閣を断念。マッタレッラ大統領は28日、国際通貨基金(IMF)元高官のカルロ・コッタレッリ氏に組閣を委任した。コンテ氏を首相候補に推したポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」のディ・マイオ党首は同日、大統領の弾劾を要求。今年の夏から秋にも再選挙が行われるとの観測が浮上している。