週明け28日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前営業日比0.67%高の30792.26ポイントだった。中国企業指数は0.56%高の12115.17ポイント。メインボードの売買代金は概算で843億8000万HKドル。
ハンセン指数は反発スタート。序盤はマイナス圏に沈む場面もあったが、ほどなくして再び切り返し、その後は次第に上げ幅を広げた。米朝首脳会談の実現に向けた進展の兆しを受けて地合いが改善。トランプ米大統領は27日、駐韓米大使の経験のあるソン・キム駐フィリピン大使率いる代表団が同日に北朝鮮入りし、米朝首脳会談の開催に向けて準備協議を始めることを明らかにした。前週末に同首脳会談の中止発表を嫌気して約2週間ぶりの安値を付けた後とあって、総じて買い戻し優勢で推移した。また、トランプ氏が中国の通信機器大手、中興通訊(
00763/
000063)への制裁を緩和する条件で中国の習近平国家主席と合意したと米FOXニュースが報じたことを受け、ハイテク分野での米中対立の緩和に対する期待も買いを誘ったもよう。もっとも、28日は米株式市場が戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)で休場することもあり、様子見気分が漂った。売買代金は800億HKドル台にとどまり、商いが細った。
ハンセン指数構成銘柄では、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)が6%を超す大幅反発。中国の国家発展改革委員会(国家発改委)が25日に発表した家庭向け天然ガスの価格改革で恩恵を受けるとの見方が広まり、買いを集めた。アジア生保のAIAグループ(
01299)も大幅に上昇し、指数を押し上げた。香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)も高い。半面、中国最大のオフショア石油開発会社、CNOOC(
00883)が続落したほか、長江グループの不動産会社、長江実業地産(
01113)、豚肉大手の万洲国際(
00288)がさえない。
H株では、ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、ビールメーカーの青島ビール(
00168)、小売り大手の聯華超市(
00980)が高い。前週末に安かった華能新能源(
00958)、龍源電力(
00916)など風力発電関連が反発した。原油安を受けて中国国際航空(
00753)など航空株も堅調。半面、油田サービス関連のシノペック石油工程技術服務(
01033)、中海油田服務(
02883)や、医療設備のウェイガオ・グループ(
01066)、産金の紫金鉱業集団(
02899)、自動車メーカーの北京汽車(
01958)などが売られた。