25日の香港株式市場でハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.56%安の30588.04ポイントだった。中国企業指数は0.86%安の12047.75ポイント。メインボードの売買代金は概算で936億1000万HKドル。
ハンセン指数は終始軟調に推移した。米朝首脳会談の中止を受け、北朝鮮情勢を巡る地政学的リスクへの警戒感が重しとなったほか、米中通商交渉の先行き不透明感が引き続き投資家心理を圧迫した。ロシアや石油輸出国機構(OPEC)加盟国が減産を緩めるとの思惑から原油先物が続落し、エネルギー関連株への売りも相場を押し下げた。また、本土マネーの引き揚げが意識され、地合いを冷やした。ここ3日間で本土から相互取引を通じて香港株に投資する「南向き」資金は売り越しが続き、きょうの売超額が29億HKドル超に膨らんだ。もっとも、下値を切り下げる動きは限られ、30550ポイント付近では指数が下げ渋った。
ハンセン指数構成銘柄では、石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)がそろって安い。アップルサプライヤーの瑞声科技(
02018)が3%近い下げ。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、石炭大手の中国神華能源(
01088)も売られた。半面、前日に決算発表したPC世界大手のレノボグループ(
00992)が大幅に続伸。豚肉大手の万洲国際(
00288)が大きく反発したほか、スマホ部品の舜宇光学科技(
02382)、香港デベロッパーの恒基兆業地産(
00012)、信和置業(
00083)がしっかり。
H株では、華能新能源(
00958)、龍源電力(
00916)など風力発電関連が急落。風力発電所の新規建設と卸電力価格の決定について、当局が来年から競争方式の導入を義務付けたことが嫌気された。油田サービスの中海油田服務(
02883)、小売り大手の聯華超市(
00980)、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)も下げが目立った。半面、ウェイガオ・グループ(
01066)など医薬設備関連や、上海復星医薬(
02196)、北京同仁堂科技(
01666)など医薬株が逆行高。レノボグループの筆頭株主、聯想控股(
03396)が上昇した。