休場明け23日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比1.82%安の30665.64ポイントだった。中国企業指数は2.10%安の12090.79ポイント。メインボードの売買代金は概算で1154億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付くと、終日マイナス圏で推移した。前週末に米中が歩み寄りをみせた通商交渉について、トランプ米大統領が「満足していない」と述べたことなどを受けて米中貿易摩擦に対する不透明感が再び投資家心理を悪化させた。中国本土相場が軟調に推移したことや、本土からの相互取引制度を通じた香港株売買が売り越しとなったことも相場を重くした。指数は序盤に節目の31000ポイントを下回るとその後も下げ幅を拡大。結局、2週間ぶりの安値を付けてきょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)が大きく下げ、1銘柄だけで指数を150ポイント近く押し下げた。中国当局が石炭価格高騰の抑制を強化していると伝わり中国神華能源(
01088)が大幅安。石油メジャーのCNOOC(
00883)やシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)がそろって安い。不動産大手の華潤置地(
01109)や碧桂園(
02007)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)も大きく売られた。半面、電力大手の華潤電力控股(
00836)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が堅調だった。
H株では、石炭株のエン州煤業(
01171)や中国中煤能源(
01898)、保険株の衆安在線財産保険(
06060)や新華人寿保険(
01336)が安い。非鉄金属株の洛陽モリブデン(
03993)、建材株の安徽コンチセメント(
00914)、証券株の海通証券(
06837)なども大幅安。半面、電力株の華能国際電力(
00902)や華電国際電力(
01071)、自動車株の東風汽車集団(
00489)や北京汽車(
01958)、医薬株の広州白雲山医薬(
00874)や上海復星医薬(
02196)が大きく買われた。