18日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.34%高の31047.91ポイントだった。中国企業指数は0.62%高の12355.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で935億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は序盤が前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、前場半ば以降はプラス圏で推移し、心理的節目の31000ポイントを回復した。後場には上げ足を速める場面もあった。米中貿易摩擦懸念や米金利上昇に伴う資金流出懸念が重しとなり、朝方は慎重ムードが漂ったものの、本土市場で安く始まった上海総合指数が大幅な上昇に転じたことを好感し、次第に買い戻しの動きが優勢となった。中国の商務部がきょう、米国産高粱(コーリャン)を対象に、不当廉売(ダンピング)や不当な補助金の疑いで実施している調査の打ち切りを発表した。米国を訪れている中国の劉鶴副首相とトランプ米大統領の会談が終了した後の発表とあって、米中貿易交渉に進展があったとの観測が浮上した。もっとも、19日まで行われる交渉の結果を見極めたい気分も根強く、ハンセン指数は31150ポイント付近で伸び悩むと、大引けにかけて上げ幅を縮めた。
ハンセン指数構成銘柄では、原油高を受けて石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)が買いを集めたほか、石炭大手の中国神華能源(
01088)も上昇が目立った。前日に安かった豚肉大手の万洲国際(
00288)が大きく反発。前日に大幅高のIT大手、テンセント(
00700)は小幅ながら続伸した。半面、スマホ部品大手の舜宇光学科技(
02382)が安い。消費関連で衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)がさえなかった。
H株では、油田サービスのシノペック石油工程技術服務(
01033)、中海油田服務(
02883)、油管・石油掘削機メーカーの山東墨龍石油機械(
00568)や、石炭のエン州煤業(
01171)、中国中煤能源(
01898)が大幅高。医療機器メーカーのウェイガオ・グループ(
01066)、小売り大手の聯華超市(
00980)、漢方薬メーカーの広州白雲山医薬(
00874)が大きく上昇した。環境関連事業を手掛ける傘下企業の権益譲渡で覚書を交わしたと発表した大手建機メーカーの中聯重科は7%近い上昇。半面、原油高を嫌気して航空株の中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)がそろって大幅安。風力発電大手の華能新能源(
00958)や、ネット専業保険最大手の衆安在線財産保険(
06060)などが売られた。