18日の香港市場は軟調な展開が続くか。米中貿易摩擦の激化懸念や米金利上昇が引き続き重しとなりそうだ。中国の劉鶴副首相は15日から米国入りし、ムニューシン米財務長官やライトハイザー米通商代表部(USTR)代表らと19日までの予定で公式交渉を行っているが、トランプ米大統領は17日に「中国は非常に甘やかされてきた」などと述べ、交渉が不調に終わる可能性を示唆した。また、米長期金利の上昇が止まらず、17日のNY市場で10年国債利回りは一時3.12%台まで上昇した。香港を含む新興国市場からの資金流出に対する警戒感が高まりそうだ。
本土マネーの引き揚げも意識され、相場の押し下げ要因になる可能性がある。相互取引を通じた本土から香港株を売買する「南向き」資金は今週、14日と15日、17日が売り越しとなった。17日には、16日大引け後に好決算を発表したIT大手のテンセント(
00700)の売越額が上海、深センの合計で21億HKドルに膨らんだ。なお、テンセントはきょうが17年期末配当の権利落ち日となっている。
前日のNY株式市場は主要3指数がそろって小幅反落。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセントや国際金融銘柄のHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)などが下回って引けた。