15日の香港市場は前日の米株高の流れを受けて買いが先行か。14日のダウ平均は8営業日続伸し、ほぼ2カ月ぶりの高値で終えた。トランプ米大統領が中国の通信機器大手、中興通訊(
00763)について「ビジネスに速やかに戻れるよう中国の習近平国家主席とともに取り組んでいる」とツイッターに投稿。米中の貿易摩擦への警戒感が和らぎ、買い安心感が広がった。15−19日には中国の劉鶴副首相が訪米し、通商問題の公式協議に臨む予定で、香港市場でも米中対話の進展への可能性が意識されよう。
加えて、注目のMSCI新興国指数へ組み入れるA株銘柄が15日未明に発表され、中国工商銀行(
601398)、中国建設銀行(
601939)、ペトロチャイナ(
601857)など234銘柄が採用された。中金国際金融(CICC)の予想229銘柄を上回る数で、関連の本土系銘柄への買いが膨らみそうだ。
もっとも、一巡後は上値が重い展開か。ハンセン指数は前日にほぼ全面高となり6日続伸した後で、利益確定売りが出やすい相場環境だ。きょう中国では鉱工業生産など4月の主要経済指標が発表される。イベントを前に様子見気分も強まりそうだ。結果次第では相場のボラティリティが高まる可能性もある。